マニアックから脱出する方法は?

慣れっこになっていて、セミナーの紹介をし忘れたが…



何がもったいないか、って、こんなセミナーを聞き逃すのは実にもったいない。
最近はネット情報で満足。わざわざ聞き飽きたような古いパターンのセミナーなんて聞きに行く人がどんどん減っているようだが。
だから、参加者はほんの十数人。しかもトークの記録も取られていない。メディアへの発信もない。
それでも参加してくれた方々の多くは、すでにフォロワー。気に入ってくれて、万難を排して来てくれるようだ。広報がまるっきり下手なのは十分、承知。


そのセミナーとは、日本建築家協会(JIA)港地域会の3〜4か月おき位に行っている「MASセミナー」。このブログでも何度か紹介しているので、「なんだ、あれか」と思い出してくれる方も少なくないかも。


いいところは2つ。
一つは参加者のコメントが、建築を外から見ている率直な感想だということ。建築家にありがちなマニアックな意見に水を差してくれる。
もう一つは登壇者は全員建築家だが、それでもその持ち分野が相当違い、結果として建築文化的にいろいろ聞けて楽しいことだ。最近、司会をしていただけるようになった湯本長伯先生が、またあまりにもよく知っているのでブレが無いことも楽しい。
この2つを合わせれば、かなり素人でも面白く感じると思う。


遅まきながら一つ分かったことは、自分のクライアントだったお施主さんに丁重な案内を出す必要だ。もとより、具体的に未来の客を探してやるセミナーではないのだが、このために案内の対象が「どんな人でもいい」が「どうでもいい」になりやすい。しかし、かってお客さんだった人こそが、きついコメントも、建築家への現実的な感想も持っているわけだ。
漠然とした参加者を期待するのでなく、より現実的な人間関係を得たところから開拓することが、それこそマニアックな世界に住人にとっては必要なのではないか。そうして判って頂けた人たちからこそ、建築家の想いが伝わっていくのだろう。


今回のテーマは「都会に集い、住むことの〇と✕」
空間的に、文化的に、日本人論として、人間関係や組織論的に、あるいは経済システムとしての収益構造から、実に多様な意見が具体的に、あるいは抽象的に語られた。
やはり、かなりマニアックなテーマだ(苦笑)。






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