WBSにて

ワールド・ビジネス・サテライト(WBS)にて         
―デザイン”力”どう磨く?―

(Seeing World Business Satellite―how is the brush up of the power of design?)

                
金曜日は夜の11時からWBSがある。看板の小谷真生子(正確な名前や時間は後で期する)が出る、あれだ。
昨夜8月24日には、偶然「デザインで企業の活性化を」と思われる上記テーマで取材されていた。途中から見たのだが、ちょうど本日から「グッド・デザイン・アワード」の発表があって、その案内が来ていたからかもしれない。
司会協力者がイタリアン・デザインだと高くても買ってしまう、日本のデザイナーのセンスがもうひとつなどと、わけ知り顔に言っていたし、いつもの司会男性は、デザイナーも多面的な知識が必要なのだとわかったなどと、二十年も前に言ってもらいたかったことを言っていた。
この番組では6月頃にも、似たような番組を取り上げていて、東京デザインセンターの船曳さんが答えていた。


一週間前の真夜中に、NHK第一でも、デザインを導入する企業の取り組み(確かフナイ電機)を紹介していたし、最近はチャンネルを捻ると時々、工業デザインを話題に取り上げるようになった。
いい傾向である。但し、あまりに知識に乏しいという感は否めない。


われわれが戦ってきたインダストリアル・デザインという言葉と職業の範疇がある。
この分野がWBSにとリあげられていたわけだが、この分野の団体(現状社団法人)は設立してすでに50年になる。この間、団体が何をしていたのかと思うと共に、一般認識の低さにも改めてあきれる。
イチローのニュースは毎晩でも報道される。小澤か安倍かも毎日報道される。しかし、このような文化とも経済とも、行政とも付かない問題はいつもなおざりにされ、お定まりの芸能人がが画面を占める。
メディア・ジャーナリストの認識レベルが文化にないだけでなく、視聴率というマーケッティング論理に毒されているために、いつも受身、の発想しか出てこない。


由々しき問題は、今の日本が国際社会で、生活哲学について主要な役割を任じる事が出来る立場にありながら、そのことを認識出来ないところにある。
経産省が、「感性価値創造プログラム」などを立ち上げていることも、それなりに意味のあることだが、こういうタイミングというのに話題にさえならない。


今日、その社団の理事会があった。盛り沢山な検討項目を5時間にわたってこなしたが、この努力が日本の一般人の問題意識に届かない。どっちが悪いのか、と言いたくなる。