2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧
AR8 「それでも恋するバルセロナ」 映画評がいいというので見る。結果、5つ星満点として3点。 ヴィッキー(女優名不祥・演技力まあまあ)を理性によって動く女に、クリスチーナ(スカーレット・ヨハンソン)を自ら苦い恋にも敢然とぶつかってゆく女に、とい…
T2 窓と換気のこと 日本の家屋が「夏を宗とすべし」と言い伝えられて来たことにはそれだけの理由がある。 冬、寒いという苦情以上に、換気が人心の問題にあったことを意味している。 現在、この換気の問題が、住宅やオフイスの高気密化によって、結果的に機…
AR7 ホーム・ページの憂鬱 このところ本当に悩んでいるのがホーム・ページ(以下HP)のことだ。 抜本的にリニューアルしたい。お客様オリエンテッドな内容にしたい。そのルールもやりかたも判っている、つもりだ。 しかしHPがどんなにリニューアルされて…
AR6 「スモール建築家の救済」 建築家の本懐か、今夜の話は最高だった。 最初、流れの都合上、ご自分の仕事をみせて貰ったとき、なるほどいい仕事をしていらっしゃると感心した。ということは、その仕事を紹介するなら、今度の討論会にお呼びするのはちょっ…
AR5 「60歳のラブレター」、だったろうか。本日見た、この映画はとてもよかった。 4組の中老、初老の人間のドラマ。夫婦(魚屋)、独身女性(シナリオライター)、妻に死なれた独身男性(医者と中学生くらいの娘)、妻と離婚してキャリアウーマンのもとに…
S11 石岡には友達がいて、そいつからいろいろ聞いていることがあった。 要するに設計士は芸術家気取りが多くて、信用ならない。ちゃんと合理的な見積もりを出す工務店に頼むべきだと言うのだ。 その友達、名前は岡田というが、役所に長らく勤めていて、キャ…
S10 石岡が、設計がわかりそうなので、すこし凝ったデザインを提案したことが、宮間から見ると失敗だった。もっとも、石岡がそれを嫌ったわけではない。話は順調に進んでいるかに見えた。「石岡さんの希望をかなえる様にいろいろ考えました。特に傾斜地なの…
AR4 +/−[the infinite between 0 and 1] by Ryoji Ikeda という展覧会 凄いなぁ、という実感。どんな人だろう、後で調べてみよう、という気持ち。 久しぶりの川向こうの東京都現代美術館での、池田亮司という人の作品展。 あっと思ったのは、1960年代のグラ…
S9 「建築士って、なんであんなに態度がでかいんだろう」 石岡が抱き始めた実感だ。 こっちは客だというのに、相談に乗ってやるという態度だ。 もっとも、この気持ちを石岡は直接に出しはしなかった。やはり、「さん」とは言えず、先生と言って来たが、先生…
S8 そもそも、美佐江と離婚したのは、かなり抽象的な問題によってだった。 美佐江は、男は外に行って稼いでくるものだと思っていたはずだ。しかも、仕事というのは規定のことであって、ぼやぼや考えているようなものではない、と信じているらしかった。 宮間…
S7 青春を奪われた人は、青春だけでも返してくれと願う。 江戸時代、あるいはもっと以前に、南方に島流しにされた囚われ人や、何らかの理由で南国に渡り、そのまま帰れなくなった人々が、日本に帰りたくて嗚咽の涙を流したことは史実からも明らかなようだ。…