チェクラ著「反建築」からの話

昨夜、イタリア文化会館フランコ・ラ・チェクラ著「反建築」の出版記念シンポジュウムがあった。
ハディッド、フクサス、カラトラーヴァ、ピアノなど、俗に言う最近のスーパースター建築家を徹底的にこき下ろした書だが、当然、誰かが言ってよいことだった。
こともあろうに一昨日、隈研吾さんの事務所に行った後、この場でも、後のパネルセッションで出会うことになった。
というのは、最後の会場質問で手を挙げて感想を述べた内容が、隈さんの発言内容から入ることになったからだ。


彼は学生がやる気を無くしている、と言った。
それはもっともで、教え方が巨匠時代の名残のようなことを教えているからで、教え方を変えなければならないこと、もう一つ、社会的な運動をしなければならないことを伝えた。
ここから先は、今、出版を当て込んで書いている内容になってくるので省略するが、これまでの自分たちの建築家観からすれば、本当にひどい時代だ。
そしてそれ故、今こそ改革が必要な時になっている。その際には、建築家自身も自己変革をしなければならない、という構造になっていることを自覚することが大切だ。