不筆のお詫びと今年のイタリア

【情報】


また書き始められますか?
しばらく、書いていないことをお詫びします。



2月も半ばになってしまった。
言いたいこと、書きたいことは山ほどあるが、効果的な発言にしようと思うと、ブログを書いているのでいいのかと思ってしまう。


出版したいという原稿はほぼ上がった。
しかし、こんなことを言っていていいのかという気持ちは消えない。
これでいいんだという気持ちと、こんなこと言っていてノー天気なものだ、という気持ちが一日置きに交錯する。


それはさておいて、ミラノの深沢さんから、新年の挨拶を頂きながら、そのままにしてしまった。実はちょっとしたことがあって、その余裕が無かったのだが、気にはなっていた。
深沢さんにはここでお詫びして、遅まきながら新年の挨拶部分はカットして、イタリア事情報告を再録させていただく。


イタリアの現実を見ると、悲しくなる。
例えばもしイタリアが、ここまでの中国のように、新しい産業や建設に邁進出来るような経済情況にあるなら、明日にもイタリアに飛んで行って仕事をしたいのに。語学や生活感情の把握に問題が無いのだから宝の持ち腐れだ。誠に残念。


日本の事情についても深沢さんの指摘は、外から見るとよくわかることを示している。これは塩野七生さんが、常にごちょごちょ言っている(月刊文芸春秋のエッセイ欄などで)ことにも通じていて、日本のことは外から見ると相当、歯がゆいのだ。



大倉 様

お元気でしょうか。
経済危機はイタリアまで広がり、モンティ新内閣は経済立て直しの法案を矢継早に国会を通し、増税が色々決まっており、今年はより経済的に厳しい年となることが確定しております。
(ガソリン代も上がり、リッタ−170円等々)不況下の物価高です。


巷には、乞食が増えています。
この秋は街中、引越しが多かったです、又、アパ−トの貸しや売りが増えています。
まるで、経済危機による住民の組み合わせがガラガラと変わるようです。


一般の失業だけでなく、イタリアの若者は30%−50%(北部−南部)職なしで社会問題となっております。
それ故に、国外に職を求める若者も多く、年7万人ほどいるそうです。
身近では私の彼女の従兄弟の息子はポリテコを出、イタリアに失望しデンマ−クに出て事務所を見つけました。
建築学科は出たけれど、職がなく、タクシ−運転手やレストランのコックなどになる人も多いようです。
建設業界、安い外国人多用でそれに伴なう技術、技能のレヴェルダウンが見受けられます。


世界は混沌とし先行きが良く見えません。
これは個人的な日本の指針に対する私の意見ですが。
TPP問題、加盟国は品目の関税撤廃だけでなく、金融、サ−ビス、医療、電気通信、人の行き来を自由にしようと云うことですね。
これは、かなり慎重にあたらねばならないと思います。
理想として、自由とは耳あたりが良いですが、反面、自由とは強い国、企業、人、が勝つ事で、弱者はより弱く成るということでしょう。
各々の独立した国々は各々の特質があり弱い所は防御するのが当たり前です。
アメリカの中国に対する戦略的条約としてもあると思いますが)


どうも日本は、ある枠を嵌められ、テ−マを与えられるとそれにまい進するような所が在り、他の選択肢が分らなくなるのでないでしょうか。
戦後65年以上経ち、もういい加減アメリカとあるスタンスを取るべきです。
常に要望、問題提議が彼らとは情けないです。日本は独立国としてあるべきで、したたかでもっともっと外国とやりあうべきです。
日本の企業はさておき、有能な政治家が出てこないのも問題ですね。


深澤正篤



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