独白と今夜のWBS:Why I don’t draw or show pictures to support

1:独白

「画けない、作れない」からの脱却模策―どうも用語が適切でないけれど。
「描かない、造らない」?―これもちょっと違うか。(25日追記)


1: Self Confession:
trying to be a man of visual creative expression, not to be by words.



デザイナー、あるいは建築家であるのに、ここに見るように文章ばかり書いている。
なぜブログにスケッチや、図面、写真、動画を取り込まないのか?
描くことは簡単だ。その気になれば動画だって取りこめる。


この疑問は自分自身が持っている。
この回答は苦しい。

いいわけめくが、視角表現上の複雑な感情を、しかもある制約の中で考える感情を、じゃあ、と言って簡単には表現出来ないのだ、と言ってみたい。
したくないという気持ちもあるのかも知れない。


これには、別に似たような経験もしている。
最近、知人のピアニストから、自分の演奏する音楽(クラシック)を絵に出来ないかと問われて、軽く返事をしたものの、いざ演奏を聞いて見ると、映像が浮かばない。というより、並なシーン、例えばどこかの映画にあったような男女の抱擁、動き回る動物、古城、湖、森、といったものならこじつけても描けてしまうが、聴いている音楽は音楽でなければ表現出来ないものを表しているのだと、当の音楽が言い出しているように聞こえるのだ。しかもそれは,音楽自体も、描こうとする画像対象も、基本的に自分の創作ではない。抽象画なら描けそうだが・・・と言っているが、音楽そのものからの拒否は避けようもない。
もちろん、「画けない、作れない」と言っているのは、手持ちの技量で成しうる根本的な創作態度と内容の問題で、音楽を見える絵にするという類の形式的問題ではないのはもちろんだ。
言える事は、創作内容や意欲の問題以前に、表現手段には犯し難い絶対の分野があるということだ。


だから変な言い方だが、逆に言葉ならまったくその心配がない。
まったく違った方法、ツールによって、ある事象や感情を表現するからだ。文章への才能の問題ではない。書き慣れてくると、この方が心理的に楽なのだ。
だが、もしかすると、この言い方は文学的な世界への冒涜かもしれない。「まったく違った方法」というのは、自分が文学表現的な世界に責任を取る気がないからこそ、言っているだけのことかもしれない。
仕方が無い。そうであっても、伝達機能としての言葉利用としてだけでも評価してもらうしかない、ということなのかも知れない。


考えて見ると、昼間、色や線、あるいは面や質感、さらにはそれらをまとめた空間を相手にデザインという行為で、ウンチャ、ウンチャしていると、夜中にメールを開くためにパソコンに向かうと、もう、心はこっち(文章)の準備のほうが整っている。
こんな時間になってから、また画財を出したり、素材であたりを汚したり出来るか?


でもここまで言うと、やっぱり自分の問題かなと思えてくる。
つまり、習慣の問題であり、その準備の問題だ。


画材をいじったり、あたりを汚したり出来ないのは、そうしておいてもいい作業空間を準備してないからだろう。
それに、いい時間になって、今更、作ったり、描いたりする気にもなれないのは、昼間、一日の主要な仕事に商売として、同じような作業時間を取られてしまっているからだと思う。


こう考えると、はっきりさせなければならないかも知れない。
なぜなら、自己の能力の広げられる場は、やはり作ることが、言葉でなく視角を通して表現することだからだ。
コルビジュエが設計の傍ら、あんなに絵を描いたことなどが、チラチラ思い浮かべられる。


まず、昼間の時間を、はっきり創造の場とするのか、商売としておくのかどうかだ・・・が、どうもそういう言い方でもなさそうだ。
むしろ両者を融合させられるか、昼間の時間帯だけで、二つのことを分けて盛り込むか、だ、という方が実感としては正しい。
自分の作業場を拡大するには、狭い事務所のことだから、スタッフの気持ちなどを考えてはいられない・・・というのも、実感的には嘘だ。そんなことをしたくない自分がちゃんといる。


今は、これらがすべて中途半端だ。
そうというのも、働いても働いても、遊んで暮らせるような築財が出来ないからだ・・・というのも、言い訳めいているか。


限られた時間の中でのどんな業務であれ、創意を発見し表現に結びつける。
あるいは、限られた時間の中を分割して創作活動の場を設定する。


これから、どちらかの習慣化に明確な意志をもって、にじり寄ろう。いや、どちらかということではもう済まされない。時間を分割して、などという器用なことは出来そうもない。


     
       −−−−−−−−−−−−−−−−−−

2:今夜のWBS

World business satelite 12CH, tonight
architect: denied on air because of his speciality?



今夜の12チャンネル、WBSの設計業界に異変の取材、あれなあに。
いいところを問題提起はしてくれた。それは評価しよう。
が、仙田満日本建築家協会会長はほんの2〜3秒だけ。後から出てきて、大いに語り、現状を裁断してくれるものと期待したのに。
これは明らかに、取材したのだが専門的すぎるとして結局切られたのではないか? あるいは単純に、同じことを数人が言ったので、上手く、わかりやすく言った方が拾われた、か。

中で出てきた確か「官製不況」なるキャッチ・フレーズは使えそう。