ネット上での動画配信が地球を暖める Heat the earth by internet eq

ネット社会が地球温暖化の障壁となりつつあるという事実

Heat the earth by internet equipments


ユーチューブなどの動画配信利用の激増などにより、「ネット情報を処理するネットワーク機器の電力消費量は、2025年には1033億キロワット時と、2006年の13倍に膨らむ」と経済産業省は予測しているとのこと(本日の日経新聞「エコノ探偵団」)。
何の事はない。地球温暖化の防止に夢中になっているそばから、放熱度の上がるものがどんどん出てきている。
家庭の努力も空しくなるというものだ。


もともと大学で教えていた時に、建築のエコを教えている先生と対話して、そうなんだとなったことが、この事態のミニチュア版だった。
家庭でどんなに頑張ったって、アメリカと中国が膨大な二酸化炭素や熱量を排出している事実があれば、やる気が起こらなくなるのも仕方がない。たしかに個人住宅でも数が集ればということはあるが、僕には興味を持てなかった。それをやるなら、政治行動で示すほうがむしろ時代に合っていると思わずにはいられなかった。


地球は確実に破滅の道に入り込んでいる。
過日の番組でも、深層海流が0.1度上がった事が認められているが、これが大変な問題をはらんでいる。このこととの関係もあって、特にインド洋の海水温度上昇が大きく、このためにアフリカ東岸部が大雨から水害が続出、一方、オーストラリア西北部は干ばつに見舞われて作物栽培が大幅な打撃を受けている。この両方がインド洋の海水温度上昇に同時に関係しているとの研究成果が発表されている(クロースアップ現代)。


いったい、今の僕らに何が出来るのだろうか。


折角なので、電力消費急増によるCO2排出量増加関連データをこの新聞の記事からいくつか移しておく。


1・京都国際会議1997で、日本は2008〜12年の5年間で基準年の90年に比べて6%削減することを約束したが、06年度だけで基準年に比べて逆に6.4%も増えた。


2・その理由はエネルギーの効率利用(工場、車など)で減っている一方、家庭(核家族化、一戸の電気製品の増加、エアコン利用の増加)、オフイス(IT機器の増加、床面積の増加)、店舗(床面積の増加)が拡大。


3・パソコンなどのIT機器の消費電力は、06年に国内消費電力量の5%を占めた。CO2の排出量に換算すると2600万トン。これは日本の乗用車800万台が年間に排出する量に相当!


4・このまま行けば、2025年には20%と予想!


5・IT機器の消費電力の半分近くを占めるのが、実はデータセンター!
コンピューターを一ヶ所にまとめる事により、機器本体の電力消費の他、空調のコストがかかるから。空調はデータセンターの消費電力量の4割にもなっているとのこと。


6・さらに情報量の膨張。総務省によると、統計を取り始めた04年に比べて07年は約3倍(813ギガビット、ギガは10億)だったが、2025年には06年の190倍の予想!(121テラ、テラは1兆)
グラフで見ると、2015年あたりから、弓なりの急勾配膨張!本当だろうか?


7・ここに、最初に書いた「動画配信」の通信量の急増がある。
この通信量は、通常のホームページを閲覧する場合に比べて1時間あたり10倍以上になるという。ここには当然、機器の急増もある。


8・ネットワーク機器の消費電力は、ピーク時以外の時間帯でも通信量があまり減らず、高止まりしている。嗚呼!壮絶也!


するてえと、僕が動画配信や静止画配信を抑えている(?)のは、環境に配慮している、てえ事じゃないか、え?