AR5  映画案内

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「60歳のラブレター」、だったろうか。

本日見た、この映画はとてもよかった。
4組の中老、初老の人間のドラマ。夫婦(魚屋)、独身女性(シナリオライター)、妻に死なれた独身男性(医者と中学生くらいの娘)、妻と離婚してキャリアウーマンのもとに走った、絵描き志望だった不動産勤めの男、と別れた妻(種親不明の子供を宿したその娘もストーリーに加わる)という複雑な設定。
長く人生を歩んでくると、いろいろの体験は、他人の人生体験も類似してくるようで、ほろ苦い気持になってくる。
それぞれはどこかで繋がっているのだが、別々の人生を歩む。それでも最後は皆、暖かいエンディングとなる。
神経の行き届いた演出、演技で共感をそそる。

最近の日本映画は質の向上があるというのか、「おくりびと」もそうだったが、やさしい人間の心理をうまく描いたものが増えているようだ。脚本もよく出来ている。
この映画は一見のおすすめである。