テオティワカンと経済成長

【論】


全然違う話題で、考え方、感じ方の落差を確認



テオティワカン(メキシコ)はメキシコシティ北東約50キロにあり、紀元前2世紀から後6世紀まで存在した人口10〜20万の大都市だったという。
ここの整然とした都市空間の頂点である「月のピラミッド」の上から、古市徹雄さん(現日本建築家協会誌JIA MAGAZINE編集長)は街の遺跡を見降ろしていた。(最新号表紙より)
当時を想像するのが難しいこの遺跡の風景の写真を見ながら、私は、知人である古市さんは何を考えてたのだろう、と思った。
「生きることのため」だけに必要だったようなまち造りも、やるとなれば無作為な集合体であることは出来ない。紀元前2世紀で、すでに人間は計画行為を始めていた。


話題は一挙に、超現代的でスモール(?)な話になる。



LGの携帯は、開くとメッカの方向を示すという!
ご承知の通り、かの民人は、どこにいても祈りの時間にはメッカの方向に向かって膝まづく。異郷にあって、このアドバイスは大変な有り難さだ。
これをしてJIDAの講演で(11月23日の本ブログを参照)一ツ橋大学の米倉誠一郎教授は、「マーケットは常にローカル、グローバルな客はいない」と仰る。そこで内需の丁寧な掘り起しが必要になるのだ、と。

「馬車は何台繋いでも機関車にはならない」。均衡を破壊してダイナミックな経済発展を導く必要があり(経済学者シュンペーターの考えらしい)、それにはイノベーションが不可欠だ、と。
何やら、最近、話題の「アベノミックス」の科学版みたいな話。

この話は、もとを辿れば、人工動態から言って日本人の出生率
1947  4,54
1973  2.14
1996  1.42
とほぼ、一人っ子の状態になっているために、普通にやっていたら、これまでのような景気は戻らないからだ、と。


2009年度の日本人の携帯保有規模は720万台、ところが世界では11億台でそのうちサムソンが2億台を占めている!

そこでやるべきことは2つあり、
1・上述のように、内需のの丁寧な掘り起し
2・成長のある所に行く
ということになるようだ。
カリスマ・リーダーも不要であり、供給サイドのイノベーションとともに、需要サイドの自己啓発、自己開発が大切なのだ。それを総称して、「新和僑宣言」をしたい、とのことだった。


うーん、そうなんでしょうね。でも経済学者の言い分にはどこか不満が残るなぁ。 成長しなくていい、とは言わないが、何か抜け落ちていますね。
こんなことを言おうと思っていたら、講演後、さっさと横のドアから帰ってしまった。


この講演のことは、昨日、今日のことではない。メモを見ていて思い出したことだ。