復興計画の難しさ/小田原のプロポーザルのこと

【日記】


相当の厚かましさがなければ出来ることではない、ということにならないか。



震災復興に寄せて、伊東豊雄さん達がやっていた活動の成果を展示する場が昨日まであった。
今回の彼のブリッカー賞受賞はこのことに関わってだって?
「もっと現場で苦労している人たちもたくさんいるだろうに。伊東さんは受賞を辞退すべきだったんじゃないのか」
過日の建築家仲間の集まりでは、こんな意見も出る状態だった。



気になったので最終日に飛び込んでみた。
案の状、はっきり言って何もない。杉の丸太などをランダムに突き立て、それを中空で繋げたり、小枝を集めて繋げる仮居住場所? 同じような小模型を沢山並べていたが。テラスでは組構造に加担したらしい住宅メーカーの柱組の展示も。
こんなこと誰だって考えるじゃん。


会場は例によってほとんどは学生のよう。外国人もちらりといたが、日本人一般の「造ることなんかじゃない」という震災心理がどれだけ読み込めるのか。ザハ・ハディッドの東京スタジアムコンペ受賞も、かっこ良く流れるように創ればいいというようなものじゃない。安藤さんもこんなのに賞を与えていて、どうもトップグループは能天気過ぎるんじゃないのか、という声も聞こえそう。


一角でビデオをやっていて、画面の中で誰かが話していたのが印象的だった。
「…(復興事業って)例えば腹をこわした人に与える投薬のようなものだ。そのポイントは誰にも同じようにすぐに役に立つということ。でも芸術(や、デザイン、建築)は違うのではないか。すぐに来たってやることなんかない…」(聞き取り主意)





ここで、上記に関連して、一端は止めようかと思ったが、「小田原市藝術文化創造センター(旧名「市民ホール」)」のことを書いておく。
ところが今しがた、大分書いたら、中途保存をかけ忘れていたこともあったのか、どういうわけか、この記事の主要部分が消えてしまった。アクセスが多い時間帯ということもありそうだ。
怖いので、自分の「審査結果」という結論だけ先に書いておく (あくまで個人責任において:敬称等略)。
こういうことはしていいのかどうかわからないが、小田原市の公表は現時点ではまだ無い。(100点満点として)


1位:香山事務所          73点
2位:三菱地所・佐藤トモミ    70点
3位:大宇根事務所        68点
4位:新居事務所          65点
5位:SANAA            60点


80点以上をつけたいような提案はない。
でもなぜ、「上記に関連して」としたのか。
この審査結果の説明も含め、ここには長い説明の要がある。
(後述)