「心を紡ぐ建築」

【翌々日記】

以下は、去る12月28日の当ブログ「自己表現が難しい」で、セミナー・コメント決定への仲間内の心理的なモメについて経過を話したが、いよいよその当日の案内を土壇場で出したものだった。下記の「ヨーロッパで改めて・・・」は、28日に記した修正案と同じ原稿を掲載したものだ。
ところが当日20年ぶりという大雪となり、僕は欠席を余儀なくされた。でも後報告によると、かなりの人が来たという。






【ご案内】



全く唐突ですが、明日2月8日(土)、おなじみのJIA建築家サロン(渋谷区神宮前2丁目3−18)でMASセミナー(14回)が開催されます。お時間に余裕のある方はどうぞご参加ください。すべて無料でワインやつまみも出る懇親会もあります。開始14:00。懇親会入れて約2時間半。


今回のテーマは、「心を紡ぐ建築」。
担当は村上晶子さん。教会建築で有名。
彼女が伝えるコメントは、


心を紡ぐ建築

建築空間は日常では意識しなくとも、時に心の心象風景に刻み込まれます。家族の肖像に寄り添う場面、学び舎に おける青春の記憶、人生における冠婚葬祭、藝術に浸る空間、小さな憩いの空間・・建築家は大切な時を丁寧に支える設らいを創ります。それ は四季折々の光や風を受けとめる仕掛けやなど、様々な小さな工夫の積層からなります。今回のMASセミナーでは私たちの隠し味をそっとご紹介したいと思います。


そこで、僕が伝える「心を紡ぐ建築」は、


ヨーロッパで改めて教えられた日本住宅の魅力

外国生活(ミラノ)が長かったので、石畳の床、モルタル壁やレンガ壁、小さい窓しかない空間に嫌でも慣らされてきました。こういう空間にいると、やはり心が内向きに締め付けられるような感覚にとらわれるようで、中近世を生き抜いてきた民族のメンタルが思いやられるような日々でした。そのためにでしょうか、「やっぱり俺は日本人だ」という思いも日増しに強くなって、日本にいたときは気にもしていなかった吉村順三の住宅設計図を取り寄せてみたりして、「あまりにも開放的で自然に近い日本住宅」のよさを思わずにいられませんでした。 そのころから、風が通り、陽光が差し込み、軒先と雨の微妙な絡みがあり、内にも外にも自然が宿る日本住宅の魅力を出来るだけ活かしたいと思うようになりました。