今度のセミナーは面白く!

まさか。自著の課題がテーマに!

●印以下に後日追記あり(5月29日)


次回は、風の吹き回しか、私の著書(「クリエイティブ〔アーツ〕コア」)のテーマでセミナーをやりたいとの地域会の皆様の希望で、次のタイトル・メッセージということになりました。


「隠された領域を拓く」


何のことか。下段で解説します。
時々、本欄でもご案内してきた日本建築家協会港地域会イベント(「MASセミナー」)のご案内を兼ねます。
面白い会になることを期待しています。
皆様の参加をご案内します。
開催日は来る7月1日(土)14.00〜16.00
場所は建築家協会JIA館1F建築家クラブ(渋谷区神宮前2-3-18:青山3丁目交差点とJR千駄ヶ谷駅東側駅下を結ぶ大通りの中間点ほど)
なお、ご参加の場合は次の方にメールか電話を下さるようお願い致します。
メール:taguchi@t-taguchi.com
電話:03-5545-5936(田口設計事務所




テーマ:「隠された領域を拓く」



「隠された領域」って何のこと?
これは今の日本人が日々に追われて本当には判っていないと思われる、ある現状を言っている。
それは政治家からメディア人種まで。 感じていても「最重要ではない」と思っているのが経済人と官僚。建築家やデザイナーでも実はどうだろうか。だから一般人には難しい(直感的には判っている人も)。そこで「隠された領域」となる。
「本当には判っていない現状」とは?
近代に進めた社会や職業の分割や、業務体形の分化が行き詰まり、IT化の中で視聴覚・体感的な人間の感性とエコに合わせた、新しい産業構造と労働の方法が見えない。それをまとめるなり、新しい仕組みを創ることが求められている。その重役に創造系人材が居る、ということ。職能を理念的に再集約できる可能性も高い。
具体的にどんな領域か? それは建築家を含め生存環境の調整者と言えそうな職業分野の事で、これを「クリエイティブ〔アーツ〕コア」と呼んでみた。
ここに日本人論、職能論、資本主義論など、広範な議論と実践が求められる。(大倉)



1●ついでに登壇者コメントとして、当日に自分の発言としようとすることを以下に追記。


日本人の限界


人口減、超高齢化、IT化の進む日本社会に迫る多くは「見えている問題」。でも「見えにくい問題」もあるはず。それは明治維新から150年を経て、ある意味での安定を得た現在にこそ見えてきたもので、近代産業化も含めて日本人の体質に関わること。
1・知識人ほど頭は働くが、五感に弱い(感性劣化)
2・自分の考えより、公知認識に従う(主体の外在性)
更に各項を説明すると、
1・脳で考える分、体の機能(視聴覚・五感・体感)は働かない。というより体感を軽視することにも。逆に理性的なものへの無防備な信頼が高まる。
2・自分より、信頼すべきは外部(公知認識、法制、データ、メディア情報など)にあると感じる。だから「逆らえないもの」は放っておくことにも。その結果一般に、自分の行動を自分で決めるほど、自分の考え方が産まれない。
これらが入り交じって現在の日本人とその限界を形成していないか?




2●本著書の紹介チラシが出来ていて(出来れば後から添付)、それも同封して案内することになったが、このチラシの存在も、「隠された領域を拓く」というテーマも、公開セミナーとしては判りにくいと思えてきた。そこで、次のような「テーマへの解題」、あるいはキャッチ・コピーが必要なのかも、という気になってきた。


「もっと個性を育み、際立たせる国にするには?」


――この国の現状を考え、未来への期待を建築家が語る。
それが「隠された領域を拓く」ということ――


「多様な意見を聞き、それぞれのいいところを活かしてゆく」――これは今の社会で一番真っ当な考え方かもしれませんが、他方で、少なからぬ人が「日本の社会が何となく行き詰っている」と感じていて、それでもどこがおかしいのかはよく判らない、という状況が続いているようです。それは「充満期の危機感」とでも言えるでしょう。
またこれを分析し論理化、定量化にもよる結果的な格差化が進む社会の軋みに対して、数値化できないものも相手にしている建築家などのプロが感じている未来があり、そこからも論じてみたいと思います。

JIA港地域会MASセミナー7月1日のご案内を参照ください。




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