年末のご挨拶
今年、このブログを読んでくださった方にお礼申し上げます。
今年の個人的な記憶に残る仕事は、「クリエイティブ・〔アーツ〕・コア」の出版でしたが、今のところ、やはり評価頂いたのは専門家たちで、一般の人々(経営者、学者、官僚などを除く)ではありません。 もともと家庭婦人にまで愛を語ろうとしたわけではないのですが、身内の、「普通の人が読んでも分らないような本を書いてどうする?」 という意見に対しては、何とも返事のしようがありません。
編集者からも、「(この種の本はマスコミで)売れるとは思わないで下さいね」と、最初から釘をさされていたくらいですから覚悟はしていますが、やはり残念です。 ということは、編集者の理解範囲を承知でも、やはりそれを越えてちょっと欲張り過ぎていて、一般の人にも少しでも多く読んで貰いたいと願って書いたことが不満足に影響しているのです。
それというのも、書いた主題が、日本社会にわだかまる根本的な問題に関わると思ってきたからですが、それを判ってもらえるだけの筆力が無いからか、自分の勝手な思い上がりか、その辺は自分ではわかりません。 もっともまだ発売3か月ですから、じっくり評価層が増えてくれることを願ってはいますが。
また本書で、「言いきれていないところは(この)ブログに転載します」と言っておきながら、脱稿後の解放感から放置したままになっています。 そこには書いたという安堵感と、読者も、「これ以上ヘビーな思考は求めないでくれ」と思っているのでは、との勝手な推量が働いているからです。 今後徐々に、楽しく読解してもらえるように記載していきたいと思います。
ただ、長い間に溜まった思いの主要部分を何とか書いたと思っているだけに、気持ちはかなり晴れていて、比較的低い反省度で(笑)新年を迎えられそうです。
今年の世界的社会変化の象徴は、「シリア難民」「英国のEU離脱」「トランプ政権の登場」という現代精神史を揺るがすものでした。 日本に関しては、「勝手都合な言葉で騙され、ダラダラと締まらない国に向かっているのではないか」という「何とない不安」が増した一年でした。
毎年、年賀状には苦労しています。基本的にその意味が解らなくなっていて、自己宣伝に出すなら別だが、単にご挨拶、しかも印刷だけなんて意味がないのでは、と思ってしまうのです。 かと言って頂いた賀状をそのままというのも失礼と思い、出来るだけ返礼は出していますが、うがって考えると、来たものには出すというのは「上から目線」で、これも見方によっては失礼なんじゃないか、という気にもなるのです ともかくも新年にならないと賀状書きの気持ちにならないので、互いに賀状交換が無くても、慶賀して新年を迎える気持ちに変わりはないということで、よろしくお願い申し上げます。
それでは、よい」お年をお迎えください。
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