ミラノから

【情報】


ミラノの深澤さんからまた、内容の深いメールをもらいましたので、転載します。
ヒューストン(米)で私が得た印象にも近いなにかが、世界を駆け巡っているようです。彼からの前のメールに送った私の返事も、ダブりますが添付しておきます。


大倉様
お世話様です。
ブログ拝見いたしました。有難うございます。
原発事故の影響、お察しいたします。


イタリアは日本の原発事故、放射能神経症的になっています。
放射能の情報が福島で無く、日本で・・・と「普遍化し」、日本レストラン、日本からの食品が・・・魚、野菜(そんなものは殆ど入っていないのですが)危ないと言うことに膨らむのが問題です。日本政府は正確な情報を発信することが大事です。


イタリアは今、リビアへ軍事介入し国として意見が割れています。
国連決議の2時間後(と聞きました)にフランスは爆撃、交渉も何もありません。
新聞からの情報では、フランスの計画は去年から用意していたようです。リビアの反政府にすでに武器の供給。リビア高官亡命者の抱きこみ。人気大停滞、来年大統領選挙の大統領サルコジの挽回の行動とも見られています。


在る意味では恐ろしい時代になりました。その国のある種の人権が侵されていると見なされると軍事介入を食らうのです。
フランスの品格も落ちたものです。
肝に命じ、腹に力を入れ、他国との交渉を日本は常にしなければなりません。

深澤



[補填] 深澤さんへ、3月21日送信メールの転載


返事が遅れて申し訳ない。
もっともメール見たのが19日で、その前はブラジル・パック・ツアーに行っていたのです。10日に成田を出てヒューストンからリオ・デ・ジャネイロに着いてこのことを知りました。ホテルについたらトップニュースで、川のように住宅や車を押し流している津波の映像を流していて実態の一部を知りました。
日本への携帯が繋がらなかったのですが、同行旅行者間で徐々に連絡情報がつき、東京はほぼ無傷だということがわかり、そのうちに家内からも連絡があり安心しました。
問題はすぐに放射能禍の問題になり、家内からも東京から逃げる人が出始めていると連絡。政府と東京電力間がうまくいかず、情報を隠ぺいしているとの噂が飛び交っているようでした。
そうこうしているちに心配した成田空港も平常に戻ったとのことで予定どおり帰国できました。
そのあと、家族で東京を離れるか議論があり、結局、出来るだけ家を出ないようにする、外出にはマスク、帽子、コート着用、帰ってきたら、洗顔、うがい、着衣のふき取りをすることで留まることにしました。
昨日から原子炉への放水冷却が効果を見せ始めているようで、東京の街については一応平穏に見えます。それもガソリンが不足していて車がぐっと減っていることもありそうです。昨日から全部の関東地域で計画停電が始まっていますが、千代田、港、新宿区だけは除かれているため、冷蔵庫の入れ替えなどの問題で楽をしています。

いずれにしても未曽有の震災であることは確かで、最終的に死者は2万人以上にもなりそうです。
リオで移動中に、イスラエルの観光客からおくやみの言葉を頂き、ヒューストンの空港で見たテレビでは、計画番組にまでなっていて、放射能塵のアメリカ本土への飛来図まで示され、いろいろな科学者がインタービュウを受けていました。

現在、アメリカ大使館は避難範囲を80キロ圏としているのに、日本政府は20キロ(屋内避難で30キロ)としていて、この差は何だ、と思っている人も多いようですが、未理解のままです。菅総理も閣僚も東京にいるのだから、まあ大丈夫だろうというのが実感です。ペットボトルなど買いに行くと1本のみとされ、買占めパニックにならないように動いているようです。

取り急ぎ、近況まで。当方家族、縁者に不幸はありませんから安心してください。

いいことを書いてもらったメールは、例によってブログに転載しておきます。もっとも、このところ出版計画があって、あっちにもこっちにも、と書いているわけにいかず、ブログ記事が大幅に減ってしまいましたが。