*今日は雑録3題

*今日は気楽に、雑記録とさせてもらう。



1…小田原の「なぎ邸」を改築するとして、僕の考える住宅は、自分で分離出来ない二つの流れの野合になりそう。
1Fは現状の和室しつらえを一度解体し、同材、同建具を生かして同じ間取りの和室を最低2部屋と玄関を再建築する。持ち出し型の露天風呂を設ける。小さいキッチンと管理人室、トイレが必要。居室や外部を邪魔をしないようにパーキングを設ける。エレベーターを設ける。
2Fは全くの洋風ベッドルーム3室。トイレ。
3Fはリビング・ダイニングだが、全くのフラット&プレーンを想定。屋上に出られること。
構造はRC(コンクリート)だが、1Fは足桁の下に押し込む感じ。
やるなら徹底的に分離させたらと思う。
さて…

(後日記・6月16日)
二つの異なったものを並列(この場合は上下列)に並べ、ぶつけるということも、今では知られた考え方だが、ちょっと安易かも。
また、床・壁・天井を白い箱として全面ガラスの窓と組み合わせる(フラット&プレーンのこと)というのは既に古い。というより、この世界は素人のカミさんの言葉を借りれば、「突っ張っている建築家を見ているようで痛々しい。みんな同じことをやっているし、落ち着かなくてちっとも良くない」。



2…飼っている芝犬は「まさる」という。当時10才だった息子が「まさるくん」という漫画から、絶対これだといって名づけ、可愛がったが、すぐ飽きて今は何もしない。本犬はただ今11才。じいさんだが、すこぶる元気。
朝夕の散歩は、所員が15分くらいづつ交代で行なう。夜の散歩は僕の役目だ。僕のコースは大体決っていて、大通りに出ないように住宅地を廻る。昔のように駆け廻らない。
通過地点に、目黒の駅前方面が臨める高台があって、そこから「まさる」と夜の世界を睥睨(へいげい=貫禄をもって見下ろす、の意)するのが日課だ。
ここからの眺めは、高層ビルなどを無視してみると、遠い、遠い昔の記憶に、白黒映画で、東京の山の手のどこかに立つバラックのような住宅地の暗い風景があって、食えない絵描きが(ここでも!)、妻と喧嘩でもしたのか、坂を上って行くようなシーンがあった。暗かったのは夕方だったからかも知れない。
締め付けられるような孤独感と寒々しさは今でも記憶に残っていて、この風景に向かう度に、残像のように目の前をよぎる。
う〜ん、こういうことがトラウマになっているのかなぁ。


3…「医者の頭」という本が出ているようだ。頭がいいと思い込んでいる医者のその実態は、多くの場合、科学信仰の馬鹿さ加減なのだが、本人は一向に気がつかないことが少なくないようだ。それはその職業に対してブレーキを掛ける職業がないからでは、と疑っている。銀行のような所でも、医者なら苦もなく金を貸すし、信用担保を受入れる。この辺の問題はまた論じることもあろう。人間と科学技術への根本問題がここにあるからだ。

取り合えず、今日はここまで。