もっとデザインらしい話題を語りたいのだが・・・

建築的話題ばかりが多くて、申しわけない気持ちになっていますが・・・

Why I'm obliged to talk about the problem of architecture?



このところ時間がなく、というより事業逼迫が重なってきて大変。
もとより、いつも汲々しているのは30代からだから、今頃言うのがおかしいのかも知れない。それにしても事業者として言えば、今は景気の先行きがとても気になる。
過日連絡のあった、大手ゼネコンの下請を大きくこなしている設計事務所の所長が言っていたが、「35年、この仕事をやっているが、今度のようなことは初めて。事務所存亡の危機だ」とのこと。建設業界について言えば、6割、7割の落ち込みというのが一般の見方のようだ。


こうして語ってくると分るが、このところ建築がらみの話が続いたように思うが、そこにはこちらの職業分野が「ひどい」から、というお家の事情も絡んでいた。


デザインの問題として、生活者レベルの話題がもっと有って良さそうだとは、当の僕も思うが、なべ、釜、食器のような分野に心がなかなか行かない。スケール・アウトと言うのか、人間の五体全体の動きから先、つまり歩いて行くところに生ずる空間の方に、どうも行ってしまう。あるいは、一気に心の中の問題へ、と言うように、内面化を指向してしまう。


そうして見ると分るが、建築・都市は政治に結びつきやすく、内面化は文学や心理学へ向かうか。デザインはあくまでも、そのどちらでもない、現実的な手の届く人間のスケールにとどまるのだろうか。