中村うさぎさんの記事 A noted woman writer’s struggle.

手続きの煩雑化は犯罪に近いと思わずにいられない。



Japanese procedures and systems of today for contacting with bureaucrats will fall down the country's power.



このところ、週刊誌にコラムを持っている中村うさぎさんの記事が面白い。役所に行って、自分の納得行かないことを正確に聞き出そうとしている、生々しい記録だ。
確か月20万だかの納税が強制されてることの理由を聞きだそうとしているのだ。時間のある人は読まれたらいいと思う。この人のことを知っているわけではないが、女としてやれる経験、職業を様々体験しているようで、それなりに頭のよい人のようだし、文章の筋は通っている。


直接、このことでは無いが、身近なことでこの国は結果的に恐ろしく庶民、あるいは市民いじめをしていることが多いとの思いが、こういうことを書かせている。
こういう役所手続きの類が当たり前だと思っている人、それを職業にしている人には何でもないことだろうが、時々、ああこれだと思うと、妙に腹立たしくなってくる。


例えば、公の仕事を受注しようとすると、まず電子認証が必要となる。このためには、法務省に直に申し込むのがとても判りにくいので、民間の窓口が紹介されている(というように受け取れた)。どうしてこんなところで商売が出来るのかと思いたいが、仕方が無い。その申請にも、自社の商業登記簿謄本と社印の印鑑証明、それに社長個人の印鑑証明書と住民票が必要で、これを地方の法務局と居住地の地区市役所や支所から、おカネを払ってもらってこなければならない。
この手続きで1万6千円ばかり請求された。
その後はもっと大変だ。後から、この続きを書いておきたいが、聞くほうも,うんざりだろうと思う。


新しい社会を創るということは、一例が、このようなことが簡単で、個人にも判り、申請し易いようにするということだ。ここでも事業経験が無いことは受け付けていない。つまり新規参入は出来ない仕組みになっているのだ。
中村うさぎさんが怒っていることは、国民年金のずさん監理にも行きつく。既存の法、行政体系は国民に取って優しく判りやすく、シンプルにするべきものが、難しく、判りにくく、手続きはどんどん複雑になっている。難しくするほど、専門家にしか分からず、そこに商売が生じ、分かりあうもの同志、つまり専門企業と行政との癒着が生じやすくなる。そして行政にとっても、その方が自らの位置、立場の安定に繋がる。
一方、応募するほうはたまったものではない。読み解きの時間、納得経費がどんどん掛かって来る。そこで会計事務所や労務事務所に頼むとまたお金が掛かるし、その分、自分では何だか分からずじまいにもなる。それなりの人件費を投入できる中規模以上の企業なら、ここに人を張りつけられるので何とかやれるのだろう。こうして「中小零細企業いじめ」の実例が露になる。


この問題は日常のありとあらゆる所にある。
必要なことは、市民が各自この問題にぶつかった時に、黙っているのでなく、何故かと問い、どうにかしろと、あらゆる機会を逃さずに発言してゆくことしかない。ツールを使っているのは我々国民なのであり、国民が税金で官僚や行政官を養っているのだから。


うさぎさんの言っていることは、こういう観点から見るべきだろう。