ハチ公と教育の不安

【日記】


衆議院選挙日の雑感―結果の出ていない昼間の話



「HACHI約束の犬」を観た。


犬好きなら見ずにいられない。見たのはもう先週。
しかもウチの犬、芝犬なんです! (マサル オス、13才)
犬で泣けるなんて…。よっぽど今の社会が不幸なのか。説明は不要。リチャード・ギアでよかった。彼が叫ぶ。
「HACHI !, HACHI !  WHAT HAPPEN ?…」


約束を守る、というテーマはそのまま今度の衆議院選挙にも当てはまる。


昨日、港地域会(JIA支部下の集まり)が関わろうとしている「港区エコプラザ」の事業(地元中学生へのデザイン・建築教育情報提供教室)のことで話しあった。
その中で、受託事業主体者の若いNPO理事長が言っていたことがとても意識に残った。


言っていたことは、中学生の無関心さ、無気力さについてだ。
とりあえず、と言えるかどうか、この話は東京都港区に在住する家族と区立中学生レベルが対象である。
われわれとは似ているが別事業企画で、中学生ならだれでも知っているという、何とか愛ちゃんを呼んで行う、ある企画を立てた。成功すると思われたので、参加には作文の提出を義務づけた。
いざ公募してみると締め切りまでの応募は、何とゼロだった、ということだ。


落ちこぼれの生徒しかいないのではないか。
いや、親を含めて、この無関心さは日本中の若者に蔓延している。
一回や数回のレクチャーで子供たちが気付くような問題ではない。戦後教育の長い弊害がここに出ているのだから。


20代が大きく変わっている。しかし、それは見える。僕の息子もとうとう就職しないで自分の道を探るようだ。
ところが中学生ともなると、何やらさっぱりわからなくなる。彼らにも夢も希望も与えていないのが現在の大人たちだ。
空恐ろしいことだが、早く接してみたい。ところがインフルエンザ蔓延の予報で、10月ころの企画は無理かもという。


HACHIをいとおしむ気持ちやゆとりが許される一方、大きく軌道をそれた日本人とその教育の問題の大きさが予感され、暗然たる気持ちになる。
この二元に散らばった、ぬるま湯のような状態が現在の世相なのだろう。