自転車で拓くNPOデザイン活動

【情報・論】



原木さんを招いてNPO事業について雑談


公知していいかどうか判断に迷うが、今夜、団体(JDA本デザイン協会)の理事会の後、DNA(デザイン日本の会)会長の原木繁信さんをお呼びして、食事会をした。
このときの話が面白く、勝手な意訳も含めて思い出し部分を紹介したい。
DNAは同じくNPO団体で、しばらく前に表敬訪問を受けていた。私の本(デザイン力/デザイン心)を読んで会いたいと思ったと言う。

彼にもお孫さんがいるようで、連れ歩くと、子供目線で親や人の靴やスカートはよく記憶しているが、シャツのことはほとんど覚えていないとか、秋山氏(当協会事務長)によると、雑踏で「何してんだよー」と、おとなしかった子供が突然騒いだので、何かと思ったら、隣に歩いていた女のハンドバッグが振れるたびにコツコツと、これもお孫さんの額に当たっていた、つまり子供目線とおとな目線の違いの話、などのイントロがあった。

そういうところから、原木さんが持ち出したのは自転車。
これは、人力という意味でのエコ商品、都市を走り回るという意味での環境とのかかわり、交通法規などでの行政との関わり、わずかな金属部品だけで、しかもパーツの組み合わせで出来るというローテク技術、誰でも参加(ライド)するという行為面での現実。これらの観点から、自転車はいろいろの切り口を持っている、それが面白い。


(以下後日記)
そういえば、昨日(1月31日)の新聞記事に「自転車ぎこぎこ」という新刊書についての書評があり、面白かった。
日本中を軽量の折たたみ自転車で走り回っている70代とかの男性の著書で、元気な父さんもいるものだな、と感心。


NPOで、デザインをテーマに事業をするとき、主題が何でもありで拡散してしまいやすい。
特に、私がパラダイム・シフトを意識して運動しているために、理事会でも難しすぎる、対象がぼけるのではないか、といった思いを持つ人がいるのは避けられない。
そういう時に、この自転車のような皆が身近に知っているものをテーマにすることは、楽しくもあり、そこから現代の問題が透けて見えてくる可能性も大きい。DNAとの協働企画事業も考えられよう。