館林に行く

【日記】


館林で、知人の設計事務所の仕事をみて、つつじの花見


知人の連さんの事務所の仕事を拝見。
外壁をアルミ色のガルバリウム鋼板と焼き杉板貼りとしたコスト・コントロールの利いたZ型プランの家でなかなかきれい。Z型は使いにくいかと図面だけ見ていたうちは思っていたが、そんなことはなかった。周囲は農地で豊かなプラン展開が出来たことがうらやましい。
サンルーム状のスペースが中央にあり、そこにつめたい井戸水を、夏はガラス屋根の上から流し、ガラス下の天井ルーバー操作で日陰を作る。
またスノコ状の床下全面にも薄く井戸水の受水層をしつらえ、ここからも冷気を呼ぶ。冬はこの「池」下のコンクリート床の中に温水暖房が仕組まれていて、これが井戸水を温めるという設計内容。


建て主の息子さんで連事務所で働く協同設計者の小川さんには、この夏・冬を過ごして体験報告をして貰わないと。
また、敷地の2/3を、6戸の小住宅とそれに各戸が個別管理するという条件にした賃貸農地を組み込み、販売計画まで見つめた造園計画も紹介された。


帰りに同行した二瓶さんと、ひさしぶりの全快晴のツツジの庭公園を歩き、「花のまち」館林の風貌を味わった。


それにしても、帰りの東武伊勢崎線の車窓風景を見ながらだんだん憂鬱になった。建物がつまらない、緑がすくない…。
日本が景観のきたない国になったことは二瓶さんも認めていて、また、イタリアの地方都市との比較に。
住宅が産業になったのが間違いだったと彼が言う。個別の設計努力は無視され、自力を誇示出来る独立大工はいなくなった。
結局、文化の問題に。