HK@それは「ガラパゴス化」

【論・情報】(建物を建てようとされている方々向きの内容ではないかも)


見つかったキーワードの一つ

それは「ガラパゴス化」。

日本の現状をよく表しているせいか、最近よく使われている言葉。


この言葉の持つ意味が広範なため、いちいち、どこが、何が「ガラパゴス化」しているのか説明が必要になりそう。

自称「建築家」の一番の問題は、「好きでやっているのだから、あるいは出資者の思いとは必ずしも同じでない判断もさせてもらう場合も少なくないのだから、経費(設計料)が思ったほど取れなくても仕方ない」という考えになったこと。
この背景には、当然、設計施工一貫工事業者が育つ土壌があったこと、「建築家」という職業を生み出した「巨匠たち」が、結果的に自分のことだけ考えて、日本の土壌をよく認識せず輸入概念を植えつけたこと、の2点が考えられる。
ここに、設計者の苦しむ問題が伏せてあった、というのが最近の個人的見解。

この問題もある意味で、日本の「ガラパゴス化」に加担している。
設計者の疲弊などはこの国で問題にされなければ、外国でも問題にならない。
もっとも、日本で問題になったとしても外国でも問題になるとは限らない。というより、ガラパゴス化しているからこそ、日本的な問題であるはずだけれど。つまり非常に内政的な問題で、建築家が「自分たちのために」立ちあがらなければ一般社会人の誰にも、更には国際的にも相手にされないということだ。なお言えば立上がったって、それだけでは駄目。業務に関わる法務、財務上のシステム改変の具体的なプログラムを持って、政治戦略を実行してゆかなければ自分たちのものにはならない。
安藤とか妹島とかがいれば、外国人は日本の設計界も「ちゃんと機能している」と取るだろう。しかし、確実にこの国の美観は損なわれてゆくだろう。百年たたないうちに、戦後の住宅地はみる影もなくなってゆくところが続出していることだろう。

「美しい日本のまち」なんてとんでもない。地方のほとんどの都市は観光性能を激減させているに違いない。これこそ「ガラパゴス」だ。