まだ発言出来ない?

まだまだ建築家とその団体の話で申し訳ない。一般化するように努めてはいるが。



まだ発言出来ない? ――異端?会員の心情



昨日、役員会があった。
というと、どんな役員会かと思われるだろうが、大きな組織のことではない。
日本建築家協会関東甲信越支部というところの役員会だが、各地域会の代表を集めているので30名ほどもいる。しかし年に数回しか開催されず、上位機能を持つ委員会の追認機関のようなものだと2回出てみた結果、思う。
もったいないことだと思うが、会計報告、事務報告などで3時間を費やしている。それはそれで大切なことだと思うし、やっている人たちの努力を考えると何も言えなくなる。
今回は2時間半で終ったので、後は自由発言ということになったが、発言する人はほぼ決まっている。「発注者支援」を言いまくる若手の相坂研介君(副幹事長)のような人も居て(*)、良いことを言う人もいるが、ほとんどは「では、どうしよう」という具体策が無い。
その報告の中でも「コンサルタントが建築家とクライアントの間に入って来るケースが増え、建築家の出番が無くなっている」という指摘等は頷けた。

感心したのは前回求められた細かい内容の「アンケート」が全部、各質問に対する各人の回答が、賛同、意見、異議に色分け分類され、整理されて一覧表化され、プリントされて配られたことだ。多分、事務の浅尾さんの努力だろう。「アンケート」の内容は、組織改編、各委員会のミッション、各委員会の経費負担などについての意見を求めていた。
このアンケート解答内容では僕だけが異端で、「自由に書いていい」と言う欄だけを拡大解釈して文章化したので、表から文字ばかり溢れかえっている。


(添付写真参照:右側のやたらと文章だけの部分が僕の分)●注:添付できず、後から添付


つまり、事務的な返答には大方の意見と大差ないだろうということでスルー、反対に7月の総会で起った「建築家憲章末尾末梢」事件からヒントを得た「憲章検討会」設置構想をメモったのだ。
でも今の自分には、こんなことを言い出す「この場での発言必然性」について十分、読めていない。それは本部のやる仕事だと言われてしまうかも知れないし、あまりにも内向きなので、「あなたがやれば良いじゃない」と言われるかも。そもそも、ここに居る人たちがどういう想いで日本建築家協会組織に臨んでいるのかがよく見えない。
一方で、自分の考えは、この前の本ブログに記したように、この協会は当面「落日」の中にあるので、よほどのカンフル注射をしないと生き残れないと思っているので、会議の全否定的な発言になってしまいそう。
この落差を思うと、ちょっとたじろぐ。今、言ってもしょうがないのではないか、という気になってしまうのだ。
言い出すべきか、言うべきではないのか、今は逡巡している。



* 注: 会議の途中で「建築通信」新聞9/26号のコピーが配られ、そこで過日の建築家大会最後での40代会員の若手セッションで、4月に設置された「近未来研究特別委員会」の中間報告がされたとし、相坂君が、「組織のあり方では“中立性”と“全国単一組織”を長所に挙げた」、「全国単一組織の利点を生かすためには、各委員会・部会を『活動を共有するネットワーク』、支部地域会は『地域の窓口、アンテナ』に位置づけた上で、支部地域を超えて知見や情報にアクセス出来る体制づくりに向けて、デジタル・アーカイブの整備と各支部サイトのインターフェイス統一などを示した」、 3会ある建築系団体の連携が不可欠だが、「『通常は分離、有事には問題に応じてトップが入れ替わリながら共同で当たる“合体ロボ”形式の連携』を望んだ」と発言した様だ。
こういうことしか出来ないだろうと思い共感したが、ここまで信頼性が失われ、拡散してしまっていると、どこまで現実化出来るか、だ。
メリットとしての“中立性”と“全国単一組織”を考えると、僕の「憲章検討委員会」案はどちらにも関わり、組織の骨髄を示すものではないかとも思うが。システム論に対して精神論か。
この記事を読み込んでいれば、もう少し具体的な説明として発言出来たかもしれない。この業界専門紙のこの記事のトップは 「建築家の生き残りへ、襟を正して信頼回復」 だった。







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