これからの住宅は

住宅の設計は難しい局面に入った。

その大きな理由は、ハウスメーカーなどが、どんどん設計施工の体制を整備してきたこと。AI技術が設計をある意味でたやすくしたこと、ネット環境が情報の共有をしやすくしたこと、などがある。

ちょっと格好いい住宅などはどんどん造られていて、ネット情報でもいろいろ見れる。

加えて、コストや技術レベルから既存の建材を多く使うので、ますます似たような住宅になる。情報が一般化するほど、クライアントの評価認識のレベルは上がって来たと言え、その分、オリジナリティは消えて行くだろう。

一方、同じような視点から、和室や縁側に見る伝統への美学的な配慮は消えて行き、プランへの配慮は公共アパートで始まったLDKの展開のまま、と言っていいだろう。

 

なぜ、こんなことを書いたかと言うと、自分の家の設計、と言っても別荘だが、を進めていると野心が湧くからだ。出来れば、もう見飽きた住宅は造りたくない。でも、現状の設計概念の行きついている所は、ハウスメーカーの考えや表現とはそんなに違わなくなっている。どうしたらいいか。

この後、この思考の過程を時々記録していきたい。