TDCの桜

【日記】



桜…日本人をもっとも日本人らしくさせる花
去年の絶望感を知れば知るほど、今年の桜は美しい。
それが今、ここでも満開だ。



2007年の4月3日、そして2009年の同月同日に、2回にわたり、このブログでも「東京デザインセンター(TDC)」の花見会のことを書いている。
今年は今夜、それがあった。先ほど帰って来たので今、その印象を書く。
とは言え、2007年のブログを読んでみると、言いたいことはほぼこの時に言っている。(ということはこの5年間は何だったのだろう?)


帰りに、ちらと主催者の船曳鴻紅さんにお会いできて、メールを送るからと言ったところだが、いざバックナンバーを検索すると船曳さんのアドレスが消えている。ここ2、3年連絡しなかったのだろうか。特段の用事がなかったからだろうが、月日の経つ早さに驚く。
船曳さん、ご免なさい。ここでブログに書いて後で、これをメール・コピーで転送します。


まずは御招待有難うございます。本当に素敵な桜の夜でした。今夜がまさしくドンピシャの当り満開日。ライトアップも一段と冴えていました。
桜がこんなに美しいのかというのは、年を重ねるごとにどんどん実感が深くなります。
誰かが言っていました。「酒も食べ物もここは、最後に無くなるということが無くて感心だ」と。


それにしても、今思うとよく、マリオ・ベリーニに設計を依頼しましたね。
5階からセットバック外階段を改めて上がれるだけ上がってみましたが、随分こっている。バブル期だから出来たのでしょうか。
自分でもこうするだろうというようなプラン上のアイデアに溢れていて、今見ても全く飽きません。


今年は参加者に変化を感じました。新入社員的なビジネス・スーツの若者や若い女性がどっと増えたようで、それを相手にする上司との組み合わせみたいなグループが多かったようですね。新入居のテナント・ショップの影響でしょうか。
その分、知っている人間関係の顔は少なかったように思いました。
それはそうでしょうね。僕の周りのデザイン系人脈がパタパタと亡くなっています。石岡暎子さん(2級上)、最近の田中央さん(1級下)。
今日、彼の葬儀がありました。僕は行かれませんでしたが川上元美君に会ったら、行ってきたとのこと。彼らは同級なのです。


なぜ、こんな話? やはり少しさびしかったのです。このお花見会で、一年一回だけ会う連中も多いということでしょうか。
大変な経費を掛けていられるのでしょうが、こういう出会いにも使わせて頂いていて、本当に感謝しております。
今年を見て、日本のデザイン産業も死んではいないな、という元氣を貰いました。
どうも有難うございました。
来年もまた、よろしくお願いいたします。