AIトークイベントに何から始める?

新しいイントロ例を、●印以降で11/27に追加。


来る30日のAIトーク・イベント (11月4日の本ブログご参照) のイントロを考えている。
良いかもと思ったのが、次のようなこと。


「あるパーティ(ロータリークラブのような処)で、ですが、やり手のビジネスマン風の男が寄ってきてくれたので名刺交換をしたんです。でも僕の名刺を見ると、その男は挨拶もそこそこに離れていった。
実は、このようなことは一回や二回ではない。
皆さん、デザイナーや建築家の名刺は、日本のビジネス界では全く評価されていないことを自覚してください。
ということは、そこから政治のサポート資金を得ている政治家はもっと無関心ということです。
この背景にはこの国の文化の貧困があるのです。初等、中等教育から改めなければならない。一方、デザイナーや建築家自身も社会性のない人――この偏向した社会を越えた説得力を持てない人――が多いのも事実ですね。
さて本題のAIですが、こういう日本の現実社会の落差を、AIなら解消出来るのでしょうか・・・」


これではネガティブ過ぎるか。
こんなのはどうだろうか。


シリコンバレーでは、すでに電気自動車が沢山走り回っているようです。しかもその所有者の多くがリッチ・クラスで、郊外の高級住宅地に属しているとのこと。電気自動車は世界中のメーカーがしのぎを削って販売に努め始めているのですが、ここではテスラが群れを抜いているようです。
テスラの成功は、他のメーカーがこの種の車を「大衆車」と認識してきたのに対し、スーパー・カー並みの価格とし、宣伝対象を高額生活者に絞ったことにあるようです。
いずれにしても、電気自動車の時代はもうそこまで。
こうなると、石油をエネルギー源の機械工学を軸とした産業構造の世界は頂点を越しました。AI の時代への幕開けです。
デザインもこの流れに沿って、生活上必要なモノづくりや、そのための情報への単純な援軍から、感性的な生活価値の創造への転換が一段と必要になってきました。
とは言っても、デザインする者が知的にその状況を把握して対処しなければ、デザインという職業自体も胡散霧消してしまうかもしれません。
今日は、そのような際どい時代状況を確認して、AI時代のデザインに何が出来るか、話を詰めていきたいと思います・・・」


うーん、良いかも知れないけれど、この通りしゃべったら、ずいぶん硬い発言となってしまいそう(笑)。
●それでは、こんなのはどうだろうか。


「私は10年余り、イタリアのミラノに居たのです。もちろん、中途からは自分のデザイン事務所運営で。
その時の経験は折々、話してきましたが、10年もいると体に浸み込むものがあるんですね。それは職業観にも関わります。
最後の数年は悩みました。このままイタリアで人生を終わろうか、それとも日本に帰って、この気持ちを広げようかと。結果的に日本人妻と結婚したことから、家内の父親の呼び掛けもあって、帰国しましたが。


近年、私の著書を読んでくれた大手美術館の副館長から、「大倉さんはやはりイタリアにいた方がよかったんじゃないかな」と言われ、気持ちがグラつきました。
「やはり、そうか」というわけです。日本はとてもいい国だけれど、新しいことを個人が創造していくについてはかなり問題がある。
今日はデザイナーにとってのAIを論じる日ですが、私のイタリア体験が、まさしく未来のAI社会に役立つのではないかという気がしているので、この話を出しているんですす。
これまでの概念の「職業」は近代以降の分業化社会の結果です。イタリア人は好きなことしかやらないし、しかも夢中になれない仕事は出来るだけさぼろうとする。個別の才能には皆が評価する。そして、生を楽しむことが最優先です。
これからのAI社会は、好きなことに夢中になるという考えでの職業形成が中心になってくるんではないだろうか。なら、イタリアから学ぶものがある。
そうだ、AIはイタリアから学ぼう!
私のイタリア経験が教えたことが、生きる日本社会になれば、帰ってきて戦ってきた意味があるんじゃないか、と思っているんです・・・」                                                      


でも、これではご自分都合。イタリアは、信じられないけれど労働生産性は世界3位(11/27の日経朝刊トップ記事。日本は7位)。とても似ているけれど、日本人とのある部分の人間性の落差は大きく、互いにメンタルが固まった今は比較しているような時代ではない?



パネリストは、前経産省産業技術政策課長で現新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)理事や、(公社)デザイン8団体のまとめ役、元「日経デザイン」の編集長で現武蔵野美大教授、日本建築家協会のデザイン部会長などと実に多彩。きっと大盛り上がりになる!
(場所は、始めての人にはちょっと判りにくい。JR千駄ヶ谷駅から外苑西通りを南下、横断歩道橋のある所でToo the Herbesの斜向い。あるいは地下鉄銀座線外苑前駅から北西へ裏通り伝いに外苑西通りへ、共に15分ほど。地図確認の上ご来場を(神宮前2-3-18:JIA館)。横断歩道橋の床レベルの会場。会場付近には、各所にチラシ案内を貼っておきます)





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