2012-01-01から1年間の記事一覧

向井さんへの結論

【論】超硬派論議のまとめになるか 向井周太郎さんの続き、最後だ。 理想主義だと言われるかも知れませんが、と、ことわった上で、「デザインとは、あるべき生の全体性としての生活世界の形成」であり、「デザインは社会の希望を照らし出していく生成装置で…

言うだけでやらない族(やから)の巣

【日記】 向井周太郎さんのまとめを、もう一回延ばす。 今夜(24日)の日本デザイン協会の理事会にて。 会議が終って、恒例の飲み会に。ここで語られたことは、意味深い。 結局は、なぜ11年の間の努力が活性化しなかったのか、というテーマに。「言うの…

「欧州のエネルギー自立地区」

【日記】 向井周太郎さんの続きになるはずだが、あまりの暑さに頭が変になりそう。自分の考えを語る一節を最後に設けたいのだが、一回飛ばそう。 「欧州のエネルギー自立地区」というセミナーに参加(14日、日本建築家協会JIA環境行動ラボ主催)。 主役は村…

向井周太郎さんのつづき

【論】(前日の超硬派論議の続き) 向井周太郎さんのつづき なぜ佐野さんは、向井周太郎さんにこだわったのか。 ここで佐野さんの許可を得て、このトーク集会を持ちたいと思った理由辺りについて聞いてみる。当日の主旨説明でそれが判る。 引用させてもらう…

今、デザインの原点から再考する

【論】(●●7月8日記事後段に本題のイントロ) デザインの原点復帰はどうすれば可能か向井周太郎さんの話から 大変、驚いた。正確に言えば感心したと言うべきか。よくぞここまで自説を検証、展開して来たものだということで。 これは厭味でも批判でもなく、…

美しくない日本の街

【団体内での「セミナー報告」を転載】 (少し遅くなりましたが、以下、ご参考まで。 「港地域会」の存在を固めてゆくためにも大切なイベント。 文責は大倉) アーキテクツ・ガーデン(*)参加イベント:港地域会情報:MASセミナーNo.7「日本の街並はなぜ美…

幸せな時代の日記

【日記】 幸せかもしれない(この意味は深い。我々が知り得たあらゆる悲惨な歴史や現実に比べれば、という意味を込める)けれど、日々が思いを成すすべもなく過ぎてゆくことへの焦りと不安も同居する(何をやってるんだ、この政治は!)。 コシノジュンコさん…

カズオ・イシグロKazuo Ishiguro:坂口恭平Kyouhei Sakaguchi

【日記】ちょっとある意味での内容のある(僕にとっては少しショックな)話、2件。 臓器移植の提供者として生まれ、育ってきたクローン人間を描いた、カズオ・イシグロの小説、「私を離さないで(Never Let Me Go)」を映画化した作品を途中から見た。 この…

何で僕はモノから離れたのか(その2)

【論】(前の日の続き) RV:20150523 「何らかの人間への寄与のある計画行為」とは何だ? それは、少なからず人間の生活空間に関わるような「場の設定」ならそれでよく(無意味なことはなく)、更にそこに美や驚きを持ち込めれば生涯の仕事になる、という考…

何で僕はモノから離れたのか

【論】 RV:20150523 興に乗って、すこし自己の創作内面を語る… マンジャロッティ、原研哉と繋げて来たので、もう少し、この硬めの話を続けさせてもらいたい。 (何らかの機会でお会いする方々から、「ブログ、読ませてもらっていますよ。専門の難しい話は飛…

原研哉氏の話を聞いて

【論】 デザインと建築―その「情報」の格差と、創造する個人の位置 この前のブログでの、マンジャロッティの話の続きである。 それが、なぜ原研哉さんの話となるのか、しばらく書いてみないと自分でも簡単には説明できない。 「これでやれる」と思った設計の…

マンジャロッティ

【論】 ●印以降 追記あり:6/18/19 ●●6/20のブログに続く マンジャロッティとは、何だったのか モダニズム最後の人と言われるイタリアの建築家。 確かにその言い方が正しいと思われる。昨夜、イタリア文化会館で「マエストロと日本人スタッフとの…

画像がないのはなぜ?

【告示】 画像添付におびえる? 再告します。時々、言ってきましたが、このブログには画像がありません。 弱みです。 画像の効果を知らないわけではないのです。 ただ私の言いたいことは、そのほとんどの内容が、画像で説明してくれることではないのです。 …

セミナーご案内

【情報】 「建築家は街にどのように関われるのか」で、語リ合いましょう 上記のようなテーマで、セミナーを行います。参加は無料です。 今回は一連のシリーズ・テーマ「日本の街は なぜ美しくないのか」のうちでも、何人かの地域会建築家が個人的な思いを言…

「そーかい」が、あるカーブを曲がった

【論】 「そーかい」というのに出て見た。 「そーかい」が盛んな季節だ。 「あァ、そーかい」の「そーかい」ではない。「壮快」でもない。「総会」である。 役員でもないのに、こういうものに出て3時間近くも問題を探っていくなり、居眠りしていることはか…

わかっていたライト

【論】 (6月7日に追記あり●印以降) 建築家F.L.ライトへの個人的再評価 ライトと言っても、建築家でなくても飛行機のライト兄弟もいるし、一般の方には誰のことかわからないに違いない。1900年代の50年あまり、世界の建築家のうち、日本でも最も…

こんな小さいことまでが人の行動を規制する。

【日記】 習慣とは恐ろしいものだ。夜の「まさる」の散歩には、ビニールの小袋が必需だった。 何に使うかって? ウンチ袋です。 これが無いと困る。他にウンチを拾うティッシュもある。 ビニールの小袋を見つけると、貯めておくのが習慣になっていた。 今夜…

シドニーの教会で思う―すみれさんからの便り

【情報】オーストラリアのすみれさんから受信。 丁度、当港地域会(日本建築家協会)でも、「日本の街並は何故美しくないのか」をテーマに連続セミナーを開いているので、格好の話題提供になっています。(ついでですが次回予告:6月30日13:30より―…

造った意味のない建物と故郷

【日記】 想い出のない高校の校舎を出て、裏山を歩く古い仲間たち 15年ぶりくらいに、高等学校の学年同窓会に出席。神奈川県立小田原高校11回卒業生。一組50人程度、8組まであった。 今夜の参加者は25人くらい居たか。 当然、出てくる連中は元気が…

まさるの不在

【日記】 紹介してしまった以上、宙ぶらりんの不安定な意識のまま、「この件」を放置するのは止めよう。 少しばかり記録させて頂こう。 「この件」とは、9日に書いた犬の事です。 「まさる」は5月15日23時03分に亡くなりました。 6日に転落してから…

大変だ!

【日記】 「まさる」の命:ご迷惑な話かもしれないが…何で設計ブログにこんなことまで書くのか、という気持ちもあるので。 命あるものの消えゆく悲しみは、どんな生き物でも同じだということか。 しかも16年あまり一緒だったので… 去る4月9日に、心に残…

ぺリアン展とデザイン

(後から埋めていきます) ぺリアン展から見えてくるもの 今日、突然、こんなことを思った。 これは一般的な話で、ぺリアンのことではないが。デザイン(すること、したこと、あるいは作品となった商品のことだが)は駄目だ。やっぱり古くなる。 そこには恒…

緊張の戦略About the Strategy of Tensi

脅しに慣れ、より緊張を求める社会風潮 日本の行方が心配になる今日この頃 祖国を思う気持ちは、海外滞在が長引くほど強くなるもののようだ。 気が付かないうちに、ロンドンに渡った夏目漱石を書いた本(江藤淳)を取り寄せたり、無意識に放っておいた吉村順…

わからないセザンヌ(次年7月20日に簡略版)

【論】 どこに評価の真髄があるのか セザンヌの展覧会をやっている(国立新美術館)。 前からひっかかっていたのだが、どうして、どこがセザンヌをして「大家」なのかよくわからない。またどうしても素直に惚れる絵ではない。画家をキャンバス(画布)づらか…

もうしわけない

【日記】 あまりにも言語的に厳密で、人間関係を駄目にすると思うのが無能の印か。これがわからないなら、言葉のセンスが無いということで社会人として落伍している、という方が正しいのか… 久しぶりに会った地方の知人に、「なかなかお宅の方に行く機会が無…

ミラノ・サローネのこと

【情報】 小さいことでもデザイン史のミニ・データとして少し記録しておく。 今夜のエル・ムンドという番組で、始まった今年のミラノ・サローネの紹介が二時間に渡ってあった。 いわく「世界最大のデザインの祭典」。 期待を持って見たが、いささかがっくり…

僕はこういうことがやりたいんだ

【論】 設計の心理について ビルバオ(スペイン、バスク地方)のグッゲンハイム美術館で大ブレークしたフランク・O・ゲーりーは、長い間、下積みに似た設計現場を生きてきたが、どこかで本人の、「必死で頑張ってきたことが、建築雑誌などを見ないようにす…

「また書けなくなってきた。旅行にでも行くか」

【日記】 去年の3月8日のこのブログ。 「また書けなくなってきた。旅行にでも行くか」と、呑気なことを言っている。このあと、実際、ブラジル旅行に行き、東日本大震災が起きた。 今、この時を振り返り、少なくとも自分の内面では何も進歩していない、とい…

ワイングラス片手に有閑夫人の一人旅

【設計情報に関係ない楽しい情報】 持ち込まれたヨーロッパ文化の姿を ニュージーランドと南部オーストラリアに見る ●この4月3日のブログに、オーストラリア事情について、聞き及んだことを書いたが、何かの連鎖があったのか。 わがイタリア愛好グループメ…

TDCの桜

【日記】 桜…日本人をもっとも日本人らしくさせる花 去年の絶望感を知れば知るほど、今年の桜は美しい。 それが今、ここでも満開だ。 2007年の4月3日、そして2009年の同月同日に、2回にわたり、このブログでも「東京デザインセンター(TDC)」…