2015-01-01から1年間の記事一覧

判り易い「評価の下がった建築家」像

【日記】 ●印に注意を求む 気分転換に、といっても、引き続き建築家の話で忸怩たる気持ちだが、最近、こんな記事を教えてもらった。 「一時期、私の書く小説のヒロインが恋をしたり、不倫する相手役の男性の職業は建築家がとても多かった。 なぜかというと……

建築家?建築士?そしてオリンピック

【論】 ガーンと衝撃! の追記 本ブログの最後に●●印にて予告の記事、「『(JIAの)正会員は全員登録建築家に』が懐くもの」を、掲載しました。(7月13日) A very difficlt and complicated problem of architects of Japan, which nobody journalists o…

地域は消滅するのか

【日記】 Are local districts of Japan extinct? 「地域は消滅するのか」 ここは太平洋を前にした小さな岬で、海辺は砂地の無い岩場。岸壁から直ぐに登り降りの多い深い森となる。大きな松林をすり抜けて明るい陽の光が届き、気持ちのいい潮風が顔をなでる…

最新ミラノ情報Recent information from Milan

【日記】 最近ちょっとご無沙汰だったミラノの深澤正篤さんから、久しぶりにメールが来た。 遠方の観光客には判断のつけようもない国情が感じられる。 また外地にいる人こそが特別に感ずる、日本の問題への意識も。 感想ついでで身も蓋もないが、彼に送った…

「ヘテロトピア(混在郷)」への誘い

【論】 「ヘテロトピア(混在郷)」への誘い ―「建築の堕天使」とは:イタリアの近現代建築評論家 M. タフーリのこと― Invitation to the “Heterotopia” About Manfredo Tafuri: Italian critic for modern architecture ここしばらく、一昨々日アップし紹介…

「イタリアン・セオリー」とは

【日記】 「イタリアン・セオリー」に何が書かれているのか 何か書かなければいけない、という気持ちで、このブログを書き始めることもあったが、最近は、書くということがそんな生易しいことではない、という脅迫観念のようなものが出てきていて、書くこと…

維持保存への絶望をを越えて

【論】 地域性、風土性にカネを掛ける「風土」がない ―ゴールデン・ウィークに考えたこと:その2― 映画にもなった超高層ビル火災などの大災害は「起ったら仕方が無い。燃え尽きるままよ」ということか。ニューヨークの世界貿易センタービルが崩落した時は、…

維持保存がもたらす問題へ

【日記】小さい所で起きることは巨大になっても起きる。 ―ゴールデン・ウィークに考えたこと:その1― 時間が経ってしまったが、好天続きのゴールデン・ウィークだった。 よかった、晴天で。氣持ちのいい気温、初夏のような微風となっただけで幸せな気持ちに…

Micro cosmosミクロ・コスモスとマクロ・ワールドを繋ぐ 

【論】ミクロ・コスモスとマクロ・ワールドを繋ぐConnecting the micro cosmos and macro world: Looking for the new paradigm which keep acts more slow, more closer, tolerant, pleasant, and beautiful for human life. And this must be a real conce…

About JONY IVE ジョナサン・アイブのこと●

【論】 4月22日末尾に追加補足 ジョナサン・アイブのこと――日本との落差 あまりにも専門にはまっていると、「もうこの世界は駄目だ」と明白に見えてきた時、ドロップ・アウトして仕事そのものを止めてしまうか、まったく新しく事業展開するかしかないよう…

有為転変・国難が自分の問題なのか

【日記】 行き着いた自己の限界に見る精神の解放 ここは旧軽井沢の一角の食事処。陽が沈み始め、高窓から見える空がどんどん暗くなる。 夕餉に、にしんと揚げなすの煮付け、それに「佐久の花」という冷酒で一杯。 今、この瞬間を、こう生きていること以外に…

―「明治維新」は失敗したのかWas Meiji Restoration failure?―

【論】 The Meiji Restoration(Meiji Ishin)taken on 1868 was failure ? - Was it a war of terrorists who did't know the culture of "Bushidou (the rule of Japanese worrior for life and death until Edo period)" ? Present social system of Japa…

良質な建築と美しいまちづくりのために必要なこと

【論】 (A+B+C)×D となる協議調整システムの提案――「法令適合=環境不適合」からの脱出―― 最近にない、合意できるいい話を聞けた。 それは、市役所勤務が長く、各種審議会や大学講師歴など多彩で、まちづくりコンサルタントの松本昭氏(《株》市民未来…

新しい職能の創設に向けて

【論】 追記:03/09 ●印 03/11 ●●一級建築士と同等の、別の資格認定基準の設定に向けて しばし専門的な話。 日本建築家協会(JIA)は昨年6月の総会で、今後の会員は一級建築士に限ることを決め、現在は更に、既存会員のうち一級資格のない者を正会員からは…

感性的な創造の喜びの原点はどこか

【論】 追加:03/05 ●印 ゆらぐ日本文化の存在基盤と欧化ノスタルジア ここしばらく情報交換している知人からの問題提起で、改めて考えさせられることがある。 ●まず最初に断っておかなければならないのは、知人も僕も建築家、デザイナーという職分からの発…

巨匠時代の残滓に振り回される

【論】 (3/7まで追記) 経済活動という視点を組み込めなかった時代の姿 また丹下健三をやっている。しかも大メディアのNHKの放映だ(昨夜)。 そのこと自体は何も悪いことはなく、むしろ大歓迎である。建築設計が輝いていた時代であり、建築家の存在を…

この男も空気感の表現に目覚めていたか

【論】明治初期に、早々と直感的にホイッスラー型の「自然の美」を身につけていた版画家がいたのか 小林清親のこと 知ってはいたが、今夜のテレビ番組(「美の巨人」)で紹介されるまで、小林清親(きよちか)のことは意識の外にあった。それは明治初期の東…

現代アートを拾い上げてみれば

【論】 追記: 2015/02/27 ●印 菅 木志雄を紹介したい このところ、現代のクリエーションの立場や居場所、あるいはその周辺の考え方、さらにはその視覚表現を、デザインに関わるいろいろの分野から取り上げている。 その際に、現代アートに対しては、「すでに…

ホイッスラーのやさしさ(その2)pv220000

【論】 ホイッスラー論(その2) (2015/02/26まで補足あり) 修正と追記:2015/02/28 ●印 そこにある「ジャポニズム」の把握の仕方 ―日本的美の感性への相互理解の可能性を求めて― 受け継がれなかった清澄な空気感と、さんざめく太陽の光 前回(その1)、も…

ホイッスラーのやさしさ(その1)

【論】ホイッスラー論(その1) 追記2015/02/26●印 先行して辿った「現代アートの踏みとどまるべき位置」 何となく気になる、知らなかった画家の足跡と周辺を辿る。 アメリカ出身の画家で初めにパリ、それからロンドンに移住したジェームス・マクニール・ホ…

ある中1生徒たちへの伝言

【論】 (2016/11/03:補修) 13才の少年少女に何を伝えるのか 最近、「『自分らしく生きる力を〜』夢を育てるキャリア教育」という事業を展開している吉田恵子さんの仲介で、東京近郊のある市立中学校の1年生相手(希望者)に短いトーク・イベントで参加す…

岡倉天心の現代的意味(3)

【論】岡倉天心の現代的意味を求めてさまよう(その3) さて本題だが、百年前となると、歴史学者のように原点から詳細に説き起こすようなことになりやすい。しかし僕にはどうも、カビが生えているような雰囲気や、抹香臭かったり、権威掛かったりすることが…

岡倉天心の現代的意味(2)

【論】この前のブログの続き岡倉天心の現代的意味を求めてさまよう(その2) どちらが先だったのか、このところNHKのEテレの「100分de名著」シリーズで、天心をやっているのを知った。 すでに、天心のことなどのテーマで今年の対談企画はどうかと意識にあっ…

岡倉天心の現代的意味(1)

【論】 追記●以降1016 岡倉天心の現代的意味を求めてさまよう(その1) すでに自著(「デザイン力/デザイン心」)でも取り上げたが、天心は何かすごく僕の近くにいる。それでも、彼の破天荒な人生経験を追ったり、「茶の本」の解読や解説に呑まれていると、…

35才以下か、若手の討論

【論】 「新世代が解く日本のジレンマ」 35才以下とか言っていたと思うが、年末年始にかけて10人を超える若手の討論で面白いものがあった。 若者の日本改革討議といったような内容で、これを「観戦した」。 その時の話の中身をテーマに、語られた「キー…

「僕の前に道はない」の真意

【日記】 1月2日追記● このブログをお読み頂いている方々へ 新年明けましておめでとうございます。 本年もよろしく願います。 右の写真はお出しした方々への家族賀状ですが、家内の描いたヘタウマ羊の絵の下に、「何かを得るなら何かを捨てる」とあります。…